結婚相談所を開業するケースとして、「連盟」に加盟することがスタンダードです。「よし、早速どこかに加盟しよう!」と加盟先を調べた時、世の中には多くの連盟が存在していることに気が付くと思います。特徴や違いが、ホームページを見てもイマイチ分からない…という方も少なくありません。
では、結婚相談所の連盟団体に加盟する際は、何を判断基準にすれば良いのでしょうか!?
ここでは、主要ポイント5点を紹介致します。
そもそも、結婚相談所の「連盟」「団体」に加盟するメリットは何?
結婚希望者のデータベースをシェア
コンビニに例えるならば、セブンイレブン本部やローソン本部が、「連盟」「団体」と呼ばれるものに該当します。連盟は、自団体に加盟している結婚相談所の会員情報が集約されたデータベースを持っています。あなたがその連盟に加盟するとデータベースへのアクセスが可能となるため、お相手検索の選択肢がグッと増えるのです。自分の相談所だけで男女比や年齢層のバランスを保ち、お見合い相手を紹介し続けるのはなかなか困難なものです。連盟のデータベースなくして、順調なスタートは切れないと言っても過言ではありません。
連盟が持つ成功ノウハウを身に付けられる
多くの連盟では研修会や定例会を開催しています。結婚相談所に必要な知識やテクニックを身につけたり、加盟相談所間で交流を図ったりすることができます。成功のノウハウが詰まっていますので、加盟した連盟の研修は使い倒すつもりで参加することをお勧めします。また、信頼のおける団体に加盟することで入会希望者や会員へのPRになり、安心感を醸成することもできます。
仕事に必要なアイテムが直ぐに揃う
実際に結婚相談所を開業し、お客様が入会する段階になると、必要になるのが契約書を始めとした書類です。契約書などが適当では、あなたの相談所の信用にも関わってきますので、弁護士がチェックした然るべき書類を使いたいですよね。連盟に加盟することで、リーガルチェック済みの今すぐ使える書類を整えることができます。
困った時に頼りになる!
◎オンラインお見合いをやってみたいけれど、勝手が分からない
◎お客様とトラブルになってしまった
◎コロナで活動が制限されたとき、どうすればいいの?
などなど。いざ仕事を始めてみると、多くの「分からないこと」が出てきたり、クレームをいただくこともあるでしょう。そのような時、頼りになるのが連盟です。会員さんとトラブルになってしまった場合など、相談所を始めたばかりであれば、自分一人で対応するのも心細いものです。困った時は、加盟している連盟に相談してみましょう。解決策を提示してくれたり、間に入ってくれたりします。
これらは、連盟に加盟するメリットの主な要素です。一人で始めるより、連盟に加盟することで多くのメリットがあることがお分かりいただけたかと思います。
それでは以下に、婚活ビジネス業界を長年見てきた筆者が推奨する、連盟選びの際に必ず見ておきたい5つのポイントを紹介します。
1.加盟金
加盟金とは、連盟に加盟するために必要な費用を指します。加盟金は、0円~3,000,000円までと、各社大きな幅があります。一概に、高ければ良い、低ければ悪いという訳ではありませんが、各社の価格設定には相応の理由があります。なぜ、この価格になるのかを加盟説明会などで質問することをお勧めします。一般的に加盟金が0円という連盟は、データベースに登録されている会員数が少なく、研修は有料で、加盟後のフォローが少ない印象です。
しかし、高ければ高いだけ、手厚いフォローがあるという訳でもありません。最も加盟金が高い連盟より、もっともっと手厚いフォローをしてくれる連盟は数多く存在します。特に未経験で開業を考えている方は、どれだけ手厚い(自分が望む)フォローをしてくれるかに比重を置くのが賢明です。たくさんの会員がデータベースに登録されていても、結婚カウンセラーとして必要な技術やテクニックがなければ宝の持ち腐れに終わってしまいます。
2.会員数
データベースに登録されている会員数を指します。数の多さをウリにしている連盟もあります。事実、多いと安心材料にもなりますよね。
しかし、ここにも見落としがちな落とし穴があります。その連盟に何名の会員がいるかより、あなたが結婚相談所をやろうとしているエリア周りに、何人の会員数がいるかが大事なのです。
例えばあなたは、埼玉県を中心に結婚相談所を運営したいと考えているとします。そうすると、大阪府や愛知県、福岡県などにどれだけ多くの会員がいても、あまり意味がありません。埼玉県に加え、近隣の東京都や千葉県、神奈川県などに何名の会員がいるかの方が重要です。
連盟が公表している会員数は全国規模です。加盟説明会などで、あなたが想定している商圏の会員数を、必ず確認することをオススメします。
また、連盟によっては公表している会員数に休会中の会員を足しているケースも見受けられます。休会とは、様々な事情により一時的に婚活をお休みしている方を指します。つまり、その方とはお見合いができないわけです。休会中の会員を含まず、アクティブ会員が何名なのかも併せて確認することをお勧めします。
3.加盟後のサポート体制
開業して間もない頃は誰でも不安です。初歩的な質問にもきちんと答えてくれたり、何度か同じ質問をしても丁寧に説明してもらえたりするとありがたいものです。連盟組織が加盟した結婚相談所(あなた)に寄り添い、サポートしていくという体制と意識を持っているかも重要な判断基準です。未経験での開業であれば、最も重きを置いても良いほどの大切なポイントですよ!
この延長で、研修やセミナーがどれだけ充実しているか、そのセミナーは有料なのか、なども判断材料にすると良いでしょう。連盟の中には、研修に参加する度に数万円の受講料がかかるところもあります。これは、加盟金が高い、低いに関係なく、かかるところはかかります。高い費用を払って加盟し、さらにどんどんお金が必要…などとならないよう、開業から1年間で総額いくら必要になるのかを事前に確認しておきましょう。
また、ある程度の規模の連盟組織であれば、お客様相談窓口を設置していることが多いので、トラブルが起きた際には仲裁に入ってくれたり、アドバイスをもらえることもあります。順調なときはあまり人に頼らずとも仕事ができますが、トラブルが起きたときこそ連盟組織のサポート体制が重要です。前述したように、未経験で結婚相談所を始める方であれば、連盟のバックアップは必須です。加盟後アフターフォローについても、詳しく聞いてみましょう。
4.加盟後の月々の支出(ランニングコスト)
結婚相談所を始める際、加盟金は一度の支払いで終わりますが、連盟には毎月「月会費」を支払うことが必要になります。加盟金が0円の連盟はあっても、月会費が0円の連盟は皆無。最も月会費が高い連盟ですと、毎月2万円以上の支出が発生します。集客が軌道に乗らない状態では、月会費の支払いがジワジワ経営状況を圧迫することになります。自分の相談所が、何人の会員になれば黒字化できるかなど、最低限のシミュレーションが必要です。
月会費の支払いに加え、会員の「活動費」や、連盟データベースへの「登録料」と言った支払いもあります。これらは1名につき数百円~数千円という単位ですが、細かいことでもしっかりチェックしておきたい項目です。
5.賛同できる理念を持つ連盟であること
結婚相談所の連盟組織は全国規模のものから中小規模で地域密着なものまで様々です。いずれにしても連盟組織によって加盟金や加盟後のサポート体制、提供サービスや理念など様々な特徴がありますから、「どこに入っても同じ」ではありません。
ルールが細かくて自由な経営ができないかもしれません。あなたが開業するエリアをカバーしていて、あなたが納得し、賛同できる理念を持った連盟に加盟することが何よりも大切なことです。まずは資料請求をしたり、説明会に参加したりして情報を集めましょう。
連盟選びのまとめ
何事も始めるからには情報収集が不可欠ですが、未知の業界ではどんな情報を集めるべきかがわからないこともあるでしょう。結婚相談所を開業されるのなら、この記事の5つのポイントを参考にして、あなたにぴったりの加盟先を選んで下さい。
もう一歩、踏み込んだ話をします。あなたの結婚相談所が軌道に乗り、会員数がどんどん増えたとします。その場合、あなたはどうしますか? 先輩相談所の方々は、新たに別の連盟に加盟することが多いんです。2つ目の加盟先こそ、会員数などの数を重視して選ぶ方が良く、最初の加盟先はある程度の会員数がいれば、アフターフォローの充実度や連盟の理念などで選ぶと賢明です。
インターネットなどで結婚相談所のホームページを閲覧した際、よく見ると複数の連盟に加盟しているケースがあるので不思議に思う方もいるでしょう。何故複数の組織に加盟するのか…。考え方次第ですが、他の連盟に加盟すれば、当然その連盟にしか登録されていない会員がいますので、自社の会員に紹介できる人数を増やしたい場合は複数の連盟に加盟していることがあります。
ただ、複数の連盟に加盟するということはそれぞれのルールを理解しなくてはいけませんし、月会費などのランニングコストが増えることになります。連盟によっては複数の組織に加盟することを禁止している場合もありますので注意が必要です。
結婚相談所を起業した当初は複数に加盟するよりも1つに絞って加盟し、その後必要に応じて他連盟に加盟する方法をオススメします。
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