結婚相談所を営んでいると、必ず対応するであろうタイプの会員さん(入会希望者さん)がいらっしゃいます。それが・・・
- 自信がない方、自分に自信が持てない方
- (結果的に)自分の事をあまり好きでない方
です。
自信がない方たちの特徴としては、個人差はあるものの
- 姿勢が悪い。
- 目を合わせない。
- 声が小さい。
- 言葉に否定語が多い。(でも、だって、だけど、どうせ等々)
などが挙げられます。
筆者は臨床実験や心理学の勉強をしている訳ではないので、科学的な根拠がある訳ではありませんが、実際にパーティ現場や婚活プレセミナー等で活動中の会員さんと話す機会がありますし、ご相談のお電話で直接会員様と話すこともある中で、実際に感じ取った内容を挙げてみました。
あと、ここからはさらに感覚的になるのですが、
- 褒めても信じようとしない。
- 問いかけに対して常にネガティブな返答を返す。
- あまり相手の悪口や否定を言わず、自分の事や行いを否定する傾向にある。
といった感じでしょうか?これはその会員さん(もしくは入会希望者)と話しているとなんとなく見えてくるものです。
※あくまでも筆者の個人的な感覚です。
自分に何かしらの引け目を感じているので、自分を否定して自信が持てず、自分を好きになれないでいるのです。こういった方たちは「皆さんのアドバイスが届く会員さん」ですので、しっかりサポートしてあげることで、成婚する確率を上げられる可能性が高いです。
このような方たちへお声がけとしては、まずオーソドックスに
- 「間違ってたら申し訳ないけど、自分に自信が持てていないのでは?」
- 「間違ってたら申し訳ないけど、自分で自分の事があまり好きじゃない?」
※言葉遣いや言葉のチョイスは相談室長ご自身のキャラやお相手との関係や距離感で選んで下さい。
と聞きます。そうすると自信が無い方・自分が好きでない方は大抵「何で分かったんですか?」というやり取りに発展します。そこで次に掛けがちな言葉としては、
- △「何に自信が持てないの?自信が持てない原因は何なの?」
- △「あなたなら大丈夫、自信を持って。」
このような事例ですが、これだと×ではありませんが、問題が解決しづらいです。
まず1つ目ですが、自分に自信が持てない原因は「人に聞かれたくない内容」だったり、「口に出すのが恥ずかしい内容」のことが多い可能性が高いため、いきなり核心をつかれると打ち明けづらい場合が多いです。2つ目は、良い言葉なのですが問題が何も解決していないのと、自信が持てない人に何のステップもなしに「自信を持ちなさい」というのは、ハードルが高いです。
この状態で掛けてあげて欲しい一言は
- ◎「まずは自分で自分を受け入れてあげて。あなた自身があなたのことを好きになってあげて。」
※これも言葉のチョイスはその時々で臨機応変に。
自信が持てない方はほとんどの場合、自分自身を受け入れられていません。本来ならこういう自分が理想なのに、理想とはぜんぜんかけ離れている自分を受け入れられなかったり、相手からの評価を過剰に気にして、「自分はまわりから必要とされていないのでは?」と言われてもいないのに自分を卑下したりします。
この状態で「自信を持って」と言っても、まず持てません。自信は自分のやってきた事への自負やそれに対する他者からの評価を受けて、自分自身を信じられるようになることですが、その前に自分自身を肯定したり、好きになる、受け入れられるという「自己肯定感」という土台があって始めて自信を積み重ねることができます。
自分に自信を持っていない人に「自己肯定感」を持ってもらえる効果的な方法は
- 相談所長が会員さんの気持ちや苦労、影の努力を※一旦すべて受け入れてあげること。
に尽きると思います。決して難しいことをする必要はありません。話をしっかり聞いてあげて、自信が無い事に気付いてあげて、それを最初の時点では無理に正そうとせず現状を受け止めてあげることが重要です。
※結婚するための課題やそれを解決するためのアドバイスは多々あるかと思いますが、まず最初は一旦受け止めます。
ありのままをまず受け止めてあげることで
「自分でもいいんだ」という感情が芽生えれば、それが自己肯定感につながり自信を持てる土台が出来ます。ここがすごく重要です。
そして自信が無いことに気付いてあげることで「この相談所長は自分の事を分かってくれているんだ、受け入れてくれているんだ」という感情、信頼が芽生えます。これも会員さんの土台作りとこれから本気でお世話をするための土台作りに重要となります。
自分が良いと思っていない自分を他者が「良いよ、自信持って」と励ましても、自分自身が自分を良いと思ってないので、それに対する評価はネガティブになります。「どうせ気を使ってるんだ」「本当はそんなこと思って無いんだ」など、土台がマイナス方向に向いているため、励ましがほとんど効果がありません。
会員さんに「今の自分で良い」「分かってくれる相談室長がいる」というプラスの土台が出来て、初めて相談所のアドバイスを参考に出来る状態となり、それがうまく行くことで自信につながっていきます。
そして何より、この「自己肯定感」を持っている人でないとお相手を受け入れたり、肯定することが出来ません。当然ですよね?一番身近で一番知っている自分を受け入れられないことには他人なんて受け入れられません。
このプラスの土台が出来た状態でアドバイスしてあげて欲しい言葉は
「もっともっと自分を好きになって、自分に自信をもって!自分が嫌いな自分を好きな人に薦められる?自信の無い自分を薦められる?自分で自分を好きじゃないのにお相手が好きになってくれると思う?もっともっと自分を好きになって自信を持った素敵なあなたでお相手と会ってね。」
※これも言葉使いや言葉のチョイスはご注意下さい。
言い方や言葉を変えるとかなり辛らつになる可能性がありますが、プラスの土台が出来ている状態であれば、その真意を理解できますし旨くプラスに作用する可能性が高いです。その会員さんに合わせて、言葉や内容をカスタマイズして利用していただければと思います。
実際のところ、自分に100%の自信を持って生きている方なんてそうそういません。自信がない中でも、今までの自分の経験や知識を最大限生かして、時には自分を鼓舞したり、ここだけは誰にも負けないという部分的な自信を持ったり、とにかく虚勢を張って根拠のない自信を見せてみたりしながら生きている人がほとんどです。
そうやって生きていくことが出来ればよいのですが、そういったことが苦手な方たちもいらっしゃいます。特に会員さんや入会希望者の方にはこのような方が多く見受けられるように思います。
結婚相談所の役目は
- そういった自信がない方の良いところを観察して見つける。
- 言って伝えるだけでなく、自分自身で気付いてもらうサポートをする。
- 会員さんが自分を受け入れて、その上で自信をもってもらえるように日々の活動を支える。
これができれば、きっと会員さんから支持される素敵な結婚相談所になると思いますので、相談所長自身も自信を持って会員さんをサポートできるように、さまざまな勉強をして日々の準備を怠らないようにしましょう。
最後に
今回の相談室あるあるはいかがでしたでしょうか?参考になりましたでしょうか?
次回も結婚相談所であるエピソードをどんどん紹介したいと思います。知らない人には「ふ~ん、そんなことがあるんだ」、既にお仕事されている相談所の仲人さんには「あ~、これあるある」という内容をお伝えしていきますので、お楽しみに。
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