婚活ビジネスと言っても、そのサービス内容や形態はさまざまです。婚活ビジネスを始めるのであれば、まずは婚活サービスの種類や結婚相談所の仕組みなどを知り、どれがご自分に合っているのかを考えてみましょう。
結婚相談所・婚活サービス業界の3つの種類
会員同士をマッチングさせる結婚相談所や婚活サービスには大きく「結婚相談所・仲人型」「データマッチング型」「ネット婚活型」という3つの種類に分けられます。それぞれの仕組みやサービスの内容についてご紹介します。
結婚相談所・仲人型
いわゆる結婚相談所や仲人型と呼ばれる婚活サービスは、相談所長か仲人と呼ばれるいわゆるカウンセラーが会員の出会いから交際、成婚までのすべてをサポートする方式です。
相手の紹介、お見合いなど実際に会う場のセッティング、交際のフォローやプロポーズのアドバイスなどを行います。場合によっては、コミュニケーションのとり方や異性からの好感度を上げる方法などをアドバイスするケースもあります。
仲人自身の強みや人生経験を活かし、例えば、趣味で占いを習っていたり、心理カウンセラーの資格を持っていたりすればそれらを活かす事ができます。
データマッチング型やネット婚活型と比べると利用料金が高く、打ち合わせなどの頻度も多くなるので入会のハードルが高く、会員数は少ない傾向にありますが、その分本気で婚活に取り組んでいる「濃い会員」が集まりやすいため成婚率も高い傾向にあります。
他の婚活サービスと比較するときめ細かいサポートを行うので手間はかかりますが、その分成婚に至ったときのやりがいが大きいです。月会費や成婚料(成婚に至った際の成功報酬)を通常はご自身で設定する形なので他のサービスと比べると高額に料金設定し易い為、利益をあげやすいと言えます。
また、データマッチング型やネット婚活型は大手が既に市場を独占していて新規参入が厳しい状況ですが、結婚相談所・仲人型であれば「地域密着型」「特定の属性(年齢、職業など)に特化する」というように個性を打ち出して運営していけば、大手と戦えるのも魅力です。
データマッチング型
データマッチング型は会員データをもとに会員同士をマッチングさせる方式です。仲人やカウンセラーが相手を紹介したり、実際に会うまでをサポートをしたりしますが、基本的にマッチングがされた後は会員同士が連絡を取り合うなど、婚活している会員自身が主体となって活動します。そのため、交際中のフォローや成婚までのアドバイスといったサポートはそれほどなく、あくまで会員同士が出会うまでのサポートがメインとなります。
大手婚活サービスの多くがこのデータマッチング型サービスを採用しています。有名どころであれば会員数も全国規模で、多くの会員の中から相手を選ぶことができます。婚活イベントやお見合いパーティーなどを主催している会社もあり、出会いの機会も多いと言えます。
豊富な会員情報が活用できて、相手の紹介や会う場をセッティングするなど最低限必要なサポートを行うため、効率よく運営できるというのが魅力と言えますが、大量の会員データを集める必要があり、新規参入のハードルは高いと言えます。
ネット婚活型
インターネットを使った婚活で、会員はネット上の会員データの中から自分で相手を探して連絡をとり、交際、成婚につなげます。
データマッチング型との大きな違いは、婚活中の会員の活動をサポートする仲人やカウンセラーが一切介入しないことです。あくまで会員データを使って出会う機会を提供するというのがネット婚活型婚活サービスの役割となります。
他の婚活サービスや結婚相談所と比較すると、相手探しをすべてネットでできるという手軽さ、利用料金の安さから入会のハードルが低く、会員数も圧倒的に多い傾向にあります。
基本的には会員が自分で情報を登録して、自分たちで活動してくれます。会員同士が会うまでのセッティングや、交際のサポートなどを行う必要もないため、システムさえ構築すれば後は自動的に利益が得られる仕組みが出来上がります。
ただし、競合が多いのと、一歩間違えれば出会い系サイトのようになってしまい、犯罪やトラブルが発生するというリスクもあり、システムアプリの導入など初期投資コストが大きく、新規参入のハードルが高くなっています。
婚活サービス業界3タイプの比較
以上、3つのタイプについてそれぞれ特徴を解説しました。
最後に、それぞれのタイプの「会員数」や「活動サポート」などの要素をわかりやすく表にまとめてみました。
会員数 | 活動サポート | 出会いの機会 | 交際中のサポート | 成婚率 | 利用料金 | 新規参入コスト | |
結婚相談所・仲人型 | △ | ◎ | △ | ◎ | ◎ | 高い | 低い |
データマッチング型 | ◯ | △ | ◯ | ☓ | ◯ | 中 | 高い |
ネット婚活型 | ◎ | ☓ | ◎ | ☓ | △ | 安い | 高い |
ネット婚活型は会員数が一番多く、相手を見つけられる確率も高いのですが、相手への連絡や会う段取りなどをすべて自分で行わなければいけないため、成婚率は低い傾向にあります。
データマッチング型はネット婚活型よりも会員数が少ない傾向にありますが、異性との最初のコンタクトや実際に会う場をセッティングするなどのサポートを行うため、成婚率はネット婚活型より高くなります。
結婚相談所・仲人型は会員数こそ少ないものの、濃い会員が集まることと、会員が成婚するまできめ細かくサポートするため、成婚率は一番高い傾向にあります。成婚というゴールを考えると、結婚相談所・仲人型が一番理想的なビジネスで新しく婚活ビジネスを開業するにも初期投資やランニングコストを極力抑えることができ始めやすいビジネスになります。
結婚相談所の、3つの種類
結婚相談所・仲人型であれば、今からでも参入しやすいことと、会員の利益につながりやすいということがおわかりいただけたかと思います。結婚相談所・仲人型は「連盟型」「フランチャイズ型」「単独型」という3つの運営形態に分かれていて、いずれかを選ばなければいけません。それぞれメリットとデメリットを見ていきましょう。
連盟型
フランチャイズと似ていますが、フランチャイズ本部の看板やサービスを使うのではなく、独自の看板やサービスを使って経営を行います。ただし、連盟に加入することで本部の経営ノウハウを使うことができるので、初心者でも始めやすいです。加えて、加盟店の会員情報が集約されたデータベースも活用できるので、会員に相手を紹介しやすいというメリットもあります。たとえばご自分の結婚相談所にいる会員の中では条件に合う相手を見つけることができないけど、同じ連盟に加盟しているA結婚相談所の会員の中に条件に合う会員が居た場合は、A結婚相談所の会員を紹介・お見合いのお申し込みをする事が可能です。
デメリットとしては加盟金と毎月の連盟費を支払わなければいけないことが挙げられます。しかし、フランチャイズのようにロイヤリティーを支払う必要がないので、コストの大幅削減が可能です。
フランチャイズ型
フランチャイズとは、加盟している人や法人がフランチャイズ本部の看板やサービス、商品を使う権利を得て経営する仕組みです。街なかにあるチェーン店のコンビニやファミリーレストランが良い例です。店舗を経営しているのは個人ですが、大手フランチャイズ本部の看板と商品を使って商売をしています。
結婚相談所も同様に、ネームバリューのある大手企業の看板や会員データを使えるので、信頼性が高くて集客もしやすく、経営方法や結婚相談所の運営方法といったノウハウも使うことができるので、初心者でも比較的経営しやすいのがメリットです。
一方で、加盟金やロイヤリティー(権利の使用料)を本部に支払わなければならず、得られる利益が目減りしてしまうのがデメリットです。また、運営方法がルールとして決まっているので、経営の自由度が低くなる、個性が出しにくくなるというのもデメリットと言えます。
単独型
フランチャイズ型や連盟型のような後ろ盾がまったくない状態で結婚相談所を運営する方式です。当然ながら加盟金やロイヤリティー、連盟費などは一切要りませんので、経費の負担は一番軽くなります。100%自分のやり方で結婚相談所が運営できるのも魅力です。
デメリットとしては経営や結婚相談所の運営ノウハウを自分で身につけなければいけないということです。結婚相談所で働いた後に独立する、あるいは過去に結婚相談所を経営していたといったように、何らかの経験がなければ相当厳しいと言わざるを得ません。使える会員データも自分の結婚相談所の会員のものに限られます。「会員が少ない→相手が見つからず会員が辞める→会員が減少する」といった負の連鎖に陥る危険性も高いです。
経費が少なくで自由に経営・運営できますが、リスクもかなり高い方式と言えます。
結婚相談所3タイプの比較
コスト | 自由度 | 経営・運営のしやすさ | 集客のしやすさ | 会員数 | |
連盟型 | ◯ | ◯ | ◎ | ○ | ◎ |
フランチャイズ型 | △ | △ | ○ | ◎ | ○ |
単独型 | ◎ | ◎ | ☓ | ☓ | ☓ |
それぞれの運営形態について、コストや自由度などの指標をまとめてみました。
フランチャイズ型は会員数も多くて運営や集客もしやすいのですが、コストがかかることと自由度が低い傾向にあります。
単独型は逆にコストや自由度の点から見れば有利ですが、運営や集客が難しく、かなりリスクが高いです。
連盟型であればコストもかからず自由な経営が可能。会員情報のデータベースやノウハウも活用できるので運営や集客もしやすく、一番バランスが良いと言えます。
まとめ
結婚相談所であれば他の婚活ビジネスと比べて、より会員の幸せをサポートすることができます。さらに、連盟型であれば個人の方が開業(起業)するには極めてリスクやコストも少なく、安定した経営をすることが可能です。
初心者の方であれば、連盟に加入して仲人型の結婚相談所を開業されるのがおすすめ。婚活ビジネスに興味がある、はじめて参入するという方は、ぜひ検討してみてください。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。