「婚活」という言葉が一般的になり、結婚相談所を利用した結婚もとても一般的になってきています。幸せそうなカップルを見ていると、人と人をつなぎ合わせる仕事って、とても魅力的だと感じませんか。
今、副業や起業として、結婚相談所や結婚カウンセラーを選ぶ人が増えています。特に、30〜40代の若い女性でもやりがいをもって働ける仕事として、人気が出てきています。
新しい仕事を始める時、気になるポイントの一つに、「ノルマ」の存在があります。
結婚相談所や結婚カウンセラーの仕事には、ノルマはあるのでしょうか。あるとしたら、どのようなノルマなのでしょうか。
今回は、気になる結婚相談所のノルマについて紹介します。
結婚カウンセラーの仕事に、ノルマはあるの?
結論から言うと、結婚カウンセラーの仕事には、ノルマがあることもありますし、ないこともあります。
婚活サービス市場は拡大傾向にあり、婚活サービスを提供している企業や個人の数は増えています。そのため、勤務先の会社の経営方針によっては、カウンセラーに対しノルマを課しているような会社も存在しています。
もちろん逆も同じことで、経営者の考え方によっては、ノルマのない会社も存在しています。
ノルマというのは、従業員をマネージメントする手法のひとつですから、それぞれの会社によって考え方が異なる、ということです。
ノルマがある場合は、どんなノルマがある?
それでは、結婚相談所におけるノルマは、どのようなものがあるのでしょうか。
これも会社によって異なる部分ではありますが、ノルマがある場合、大きく分けて次のふたつのノルマがあることが多いようです。
新規入会者数
婚活ビジネスの場合、結婚を希望する男女をお互いに紹介することが仕事になりますから、登録している会員数は多ければ多いほど有利です。そのため、ノルマがある結婚相談所の場合、新規入会者数に対しノルマを課していることがよく見られます。
新規入会者数にノルマがあると会員数が多くなりやすいため、会員に対し希望に合った相手を紹介しやすいというメリットがあります。一方、入会者を獲得するため、資料請求をした人にマメに営業の連絡をしたり、迷っている人を説得したりと、付随した業務も増えます。
また、一歩間違えば「ちょっと相談しただけなのに営業がすごい」というマイナス評価につながりかねず、バランスが難しいところです。
成婚数
相談所の会員がどれくらい成婚しているかという情報は、その結婚相談所の信頼度や評価に直結します。そのため、結婚カウンセラーに対し、担当会員の成婚数をノルマとして課している相談所も多いようです。
もちろん、ノルマの有無に関わらずカウンセラーは皆、会員の成婚を目指して仕事をしています。しかし、実際に成婚までにかけたい時間は婚活をしている人それぞれ。ノルマがあるからといって、無理に成婚を急かしたり、ゆっくり婚活したい人に対して矢継ぎ早に相手を紹介したりするなどということがあると、会員にとってはマイナスとなってしまいます。
社員のモチベーションを保つためのノルマ
ノルマというと、プレッシャーに感じたり、追われる、というイメージがあったりと、嫌なものと受け取る人が少なくありません。
確かに、ノルマにはそのような側面もあります。ですが、経営者も、嫌がらせをしたくて設定しているわけではありません。
ノルマがあることで、社員の目標やモチベーションを一定に保つことができたり、ノルマへの達成度合いと現状を比べたりすることで、自分の実績を客観視できる、というメリットもあります。あるいは、ノルマがないとついつい怠けてしまう、というタイプの人もいます。
逆に、人から設定されたノルマではなく、自分で決めた目標や自分のペースに合わせて働きたい、その方が成果につながる、という人も多いでしょう。
サービスを始める際には、自分にはどのような形態が合うのかをよく考えて選ぶことが大切です。
日本仲人連盟では、ノルマやロイヤリティは一切なし
日本仲人連盟で結婚相談所の運営を始める場合、ノルマやロイヤリティはありません。
大手企業の婚活サービス部門で結婚カウンセラーとして勤務する場合、その企業の社員、ということになります。その場合、企業の方向性によってはノルマが設定されていることもあるでしょう。
会社の設定した目標に向かって努力する必要がありますが、逆に自分が失敗してしまっても、他の社員や上司がフォローしてくれるという利点もあります。
一方、結婚相談所を自分で立ち上げるカウンセラーは、個人事業主ということになります。個人事業主ということは、仕事はすべて自分のもの、ということです。自分で決めた目標に向かって自分のペースで仕事をすることができますが、うまくいかなくても誰も責任を取ってはくれません。
連盟に加盟するということは、それぞれの中間的な位置づけになります。
日本仲人連盟の場合、加盟している結婚カウンセラーは、原則個人事業主ということになり、連盟との雇用関係はありません。個人事業主ですから、基本的に自分のペースで仕事をすることができます。
ですが、何か困ったときには連盟に相談することもできます。また、連盟に加盟すれば、加盟している相談所全体の会員情報にアクセスすることができます。そのため、自分の抱える会員がまだまだ少なくても、「紹介できる人が誰もいない!」ということにはならないのがメリットです。
ノルマがないことのメリット
ここまで、ノルマがある場合とない場合について見てきました。それでは、ノルマがない形態の結婚相談所では、実際の業務においてどのようなメリットがあるのでしょうか。
これに関しては個人の資質や価値観によって様々考えられますが、一例としていくつか紹介します。
自分のペースでコツコツとスキルを磨くことができる
結婚相談所を始める際、結婚カウンセラーの仕事は未経験、ということもよくあります。営業経験すらない、という人もいます。そのような中で、最初からプレッシャーとなるようなノルマを設定されてしまうと、なかなか自分のスキルを磨き、職業観を持つということができなくなってしまいかねません。
結婚カウンセラーとしてのノウハウや、ベースとなる知識もないまま数字だけを追い続けると、心がこもらない、上辺だけの仕事になります。これは、結婚カウンセラーとして致命的です。
その点、ノルマがなければ、ゆっくりと自分のペースで仕事に向き合うことができます。
心に余裕を持って会員に接することもできますから、結果として、結婚カウンセラーとしてのスキルアップにつながったり、自分が大切にしたいことが見えてきたりするのです。
入会や成婚を無理に急がすことなく、会員のためを思ったサポートができる
別の項でもちらっと触れましたが、ノルマが厳しい場合、カウンセラーの仕事はだんだん会員を無視したものになってしまうことがあります。
そこまで乗り気でない人を無理に入会させようとしたり、ゆっくりと関係を育みたいタイプの人に真剣交際を急かしたりしてしまうカウンセラーも、残念ながら目にすることがあります。
ノルマがなければ、数字に追われることはなく、このような状態になってしまう可能性は低くなります。目の前の会員ひとりひとりに向き合うことで、よりきめ細かいサービスが可能になる、ということです。ノルマがないことで、結果的にノルマ以上の成果を出すこともあるのです。
会員ひとりひとりにしっかり向きあうことで仲人としてのスキルが磨かれるだけでなく、その真摯な姿勢は会員側にも必ず伝わります。その結果、成婚退会した人の紹介で知り合いの方が入会したり、「会員のことを考えてくれるカウンセラー」として良い口コミが拡がったり……と、目の前の会員に向き合い仲人の仕事を全うすることには多くのメリットがあります。
まとめ
結婚とは、一生に一度の重大な決断です。そこにいたるまでには、会員ひとりひとりにストーリーがあります。そして、結婚カウンセラーは、そんな彼らの一番の味方として、一緒にそのストーリーを歩んでいく存在ということができます。
業務において成婚数や入会数は追うべき成果ですが、結婚カウンセラーにとっては、これらひとりひとりの積み重ねであるべきです。
目の前の人物に寄り添い、彼らを理解し、その人のストーリー=人生によりそう心の余裕が、結婚カウンセラーには必要ではないでしょうか。
日本仲人連盟(NNR)では、結婚相談所の開業をサポートしています。自分のペースで働きたい、人の役に立つ仕事をしたい、とお考えの方はぜひお気軽にご相談ください。